原爆の犠牲者追悼｜慰霊碑・原爆ドームを一本軸で結ぶ広島平和記念公園

1945年8月6日、アメリカ軍により広島市に投下された原子爆弾は一瞬にして十数万人の命を奪いました。被爆者は日本人だけでなく、米兵の捕虜、ドイツ人の神父、留学生、そして当時日本の植民地だった朝鮮や台湾の人々まで、多くの外国人が犠牲になりました。原爆投下から9年後、人類の恒久的平和を願い戦争の過ちを戒める目的に開園されたのが「広島平和記念公園」です。一級建築士・丹下健三氏らによってデザインされた平和記念公園は、広島市を東西に貫く平和大通りと直交する南北軸線上に慰霊碑と原爆ドームが配される造りとなっています。広大な敷地の園内には平和記念資料館、国際会議場をはじめ、原爆犠牲者の慰霊碑や世界平和を祈念するモニュメントなどが数多く設置されています。戦争の惨禍を決して忘れず過去の過ちを二度と繰り返さないためにも、毎年8月6日に慰霊祭として平和記念式典が開催されています。実際にこの地に立ち慰霊碑から原爆ドームを見ると胸が締め付けられるほど苦しくなりますが、人類の一員として一度は訪れるべき場所だと感じました。子どもの頃に訪れた時は形容できない感情が湧き、「よくわからないけど戦争は絶対にダメなんだ」と漠然とした恐怖を感じたことを覚えています。大人になってから戦争遺跡に改めて触れることで、さまざまな側面から理解を深めることができました。広島に来たなら原爆ドーム・平和記念資料館とあわせて訪れてほしい場所です。