国宝の本堂や重要文化財を間近で拝観できる信州善光寺

年間約700万人の参拝者が訪れる長野県の「善光寺」は、約1400年の長い歴史をもつ寺院です。御本尊は一光三尊阿弥陀如来（いっこうさんぞんあみだにょらい）で、全ての人々を受け入れる無宗派の寺として知られていますが、護持運営は天台宗と浄土宗によっておこなわれています。1998年に開催された長野冬季オリンピックでは、善光寺の梵鐘で開会が告げられたことを記憶されている方も多いのではないでしょうか。広い境内には国宝の本堂をはじめ、重要文化財の山門・経蔵・仁王門、ほかにも忠霊殿・大勧進・大本願など見どころが多く、一つ一つお参りしながらゆっくり巡るには1〜2時間ほどは見ておいたほうが良いでしょう。特に、仁王門に安置された大迫力の仁王像は圧巻です！こちらの仁王像と背面の三宝荒神像・三面大黒天像は近代彫刻の巨匠・高村光雲と米原雲海の合作だそうで、貴重な彫刻作品を間近で拝見できることに感激しきりでした。善光寺を初めて訪れる方は、まずこの仁王像の素晴らしさに言葉を失うことでしょう。また、仁王門から山門へ続く参道の両脇には商店が並ぶ「仲見世通り」があり、お土産の購入や軽食・スイーツなども楽しめます。参道には7,000枚以上の敷石が敷かれ、こちらも善光寺の見どころの一つです。周辺には参拝者や信徒が宿泊できる宿坊もあり、その素敵な佇まいは見ているだけでも楽しめました。別途参拝券を購入すると、本堂内陣や経蔵の拝観、山門の登楼回廊巡りなども可能です。今回の参詣は7年に一度の御開帳期間にあたり、秘仏である御本尊の御身代わり「前立本尊」を拝観できました。私は混雑覚悟で御開帳期間に参拝しましたが、人混みが苦手な方は行事のない平日に参拝されると良いでしょう。長野駅から善光寺行きの路線バスに乗り、「善光寺大門」で降車すると仁王門・山門を通る王道の参拝コースを歩くことができるのでおすすめです。