貴重な文化財や歴史を感じながら静かに参拝できる圓融寺

目黒区碑文谷で梅や桜などの木々を見ながら散歩していると、閑静な住宅街の中で自然と辿り着く天台宗の寺院「圓融寺」。東急東横線都立大学駅から歩いて15分ほどの場所にある、平安時代に建てられた由緒ある寺院です。山門、仁王門、釈迦堂が縦一直線に並んでおり、山門から仁王門、仁王門から釈迦堂が見える贅沢さがあります。国の重要文化財に指定されている旧本堂の「釈迦堂」は室町時代初期に建立されたもので、東京都区内最古の木造建築とされています。歴史を重ねた渋みがありつつ、手入れが行き届いている清廉さも感じる佇まいです。現在の本堂である奥の「阿弥陀堂」は昭和50年に建てられた比較的新しいお堂になります。こちらも山門、仁王門、釈迦堂の縦一直線に並ぶように建っています。ほかにも、東京都の有形文化財に指定されている「黒漆塗りの任王像」や国の重要美術品に指定されている梵鐘もあり、大晦日には除夜の鐘を打ちに参拝客が多く訪れるようです。歴史あるもの、貴重なものを眺めながら、厳かな雰囲気の中で静かに過ごす時間は、なんとも贅沢な気持ちにさせられます。本堂へ続く境内の周りには、丁寧に管理された木々が植えられています。高くそびえる木は強い日差しを遮ってくれるので、暑い夏の日も木陰で涼みながら参拝できることでしょう。