加賀百万石の歴史的文化遺産｜日本三名園の一つ「兼六園」

「兼六園」は約160種・8,200本以上の樹木が植栽された、加賀百万石の歴史と文化を感じ取ることができる広大な日本庭園です。もともとは金沢城を囲む庭でしたが、1676年加賀藩5代藩主・前田綱紀の命により作庭されたのが兼六園のはじまりとされています。江戸時代の大名庭園の特徴を色濃く残す林泉回遊式庭園で、国の特別名勝にも指定されています。また、岡山市にある後楽園と水戸市にある偕楽園と共に、「日本三名園」の一つとしても有名です。兼六園の「雪吊り」は冬の風物詩として11月〜3月頃まで見られ、今冬も大事な木が折れることなく過ごせたようです。園内には「徽軫灯籠（ことじとうろう）」や「噴水」「明治紀念之標」など、見どころがたくさんあります。兼六園の名物でもある高さ約15メートルほどの「根上松（ねあがりのまつ）」は大小さまざまな根がむき出しの状態で立ち、その珍しい姿と迫力に圧倒されることでしょう。枝振りが見事な「唐崎松」も必見です。私が訪れた3月初旬には梅の花が美しく咲き、梅林にほのかな甘い香りが漂っていました。梅や桜、ツツジやカキツバタなど四季折々の美しい花が楽しめ、運が良ければ野鳥にも遭遇することができます。2009年に発売された外国人観光客向けガイドブック『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』の中でも兼六園は最高評価の3つ星に選ばれており、海外からも高い評価を得ています。一眼レフカメラを携えた方が多く、水面に映る青空と松など素敵な写真を撮影できるので写真好きの方にもおすすめです。